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高知県立美術館で開催される「生誕100年 石元泰博写真展」のアートディレクション・デザインを担当。

生誕100年 石元泰博写真展

2021.1.16 SAT – 3.14 SUN 9:00 – 17:00(入場は16:30まで)
会場:高知県立美術館
休館日:会期中無休
主催:高知県立美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会、RKC高知放送
協賛:ライオン、大日本印刷、損保ジャパン
助成:芸術文化振興基金 
後援:高知県教育委員会、高知市教育委員会、土佐市、土佐市教育委員会、KCB 高知ケーブルテレビ、エフエム高知、高知シティFM放送
共同企画:東京都写真美術館、東京オペラシティ アートギャラリー

https://moak.jp/event/exhibitions/100.html

―写真を撮ることは生やさしいものではない。孤独な、自己との戦いの連続にほかならないのである…… (『カメラ毎日』1965 年12 月号より一部抜粋)
 石元泰博(1921-2012)は、対象の本質を掴み取る透徹した眼差しと、厳格な画面構成が際立つ作品によって、国内外で高い評価を受けている高知ゆかりの写真家です。
農業移民の子として米国サンフランシスコに生まれ、少年時代を高知県高岡郡(現・土佐市)で過ごした石元は、戦後シカゴの通称「ニュー・バウハウス」で先端的なモダンデザインの教育を受け、石元作品の根底を成す造形感覚を磨きました。その後は東京を拠点に活躍し、戦後日本において、写真界のみならず、美術、デザイン、建築にわたる芸術界全般に大きなインパクトを与えました。
日本の伝統建築にモダニズムを見出した代表作〈桂離宮〉をはじめとして、都市とそこに生きる人々を見つめた〈シカゴ〉〈東京〉シリーズ、丹下健三、磯崎新ら名だたる建築家たちの作品を撮影した建築写真、同時代の著名人らを個性豊かに捉えたポートレート、密教の世界を精緻に写しとった〈両界曼荼羅〉、無常のモチーフに自らの死生観を託した〈刻(とき)〉、そしてまばゆい色彩に満ちた〈多重露光〉のカラー作品など、その生涯で手掛けた仕事は実に多彩です。
高知県立美術館は、石元の約3万5千枚の写真プリント、15万枚を超えるフィルム等の作品、資料を収蔵しています。生誕100年を記念した東京都写真美術館、東京オペラシティアートギャラリーとの3館共同企画の一環として開催される本展では、この世界最大の石元コレクションを中心に、半世紀を超える写真家の軌跡を網羅的に回顧し、その色褪せない魅力に迫ります。