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京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで開催される展覧会「秋山陽 はじめに土ありき」のアートディレクション、デザインを担当。

秋山陽 はじめに土ありき
2018.11.10 Sat – 11.25 Sun
11:00 – 19:00
Closed on Mondays
venue: Kyoto City University of Arts Art Gallery @KCUA

主催:京都市立芸術大学
協力:アートコートギャラリー
お問い合わせ:京都市立芸術大学 事務局連携推進課(事業推進担当)
TEL: 075-334-2204(平日8:30–17:15)

http://gallery.kcua.ac.jp/exhibitions/20181110_id=12799#ja

ひたすら続く、土との言葉なき対話。土の表面に亀裂を生じさせ、内部と外部、生成と崩壊、人工と自然、重力と反重力、連続と分断……それらの関係性を意識しながら、土と自らの創意とを融合させようと試み、やがて土を超えた存在を作り出していく。それが陶芸家、秋山陽のしごとである。黒陶を用いて制作していた作家活動の初期から、亀裂から覗く土の質感がさらに動的な要素を増す本焼き焼成後に鉄粉を施す手法を確立して今日に至るまで、その姿勢は一貫している。京都市立芸術大学の退任を自らの制作における大きな節目と捉える秋山は、本展で発表される新作にて、これまで考察してきたさまざまな事柄を俯瞰し、それらの統合を試みる。この大作は、自らの身体感覚を手掛かりとして、ひたすら土と向かい合ってきた秋山の作家活動の集大成とも言えるものである。また、この作品と対比する形で、本学に着任して間もない頃の代表作品《Oscillation Ⅱ》(1989)も出品される。約30年間の時を隔てたこの二つの作品を一度に展示することで、秋山陽という陶芸家の姿が改めて浮き彫りになる。これが本展の狙いであり、また次のステージへと歩を進めるために秋山が自らに課した試練でもある。この慧眼の士の姿は、その背を追ってきた若き作家たちに、また新たな発見をもたらすものとなるであろう。